幸徳秋水全集 全 13 巻 明治文庫 1968~1973 <308/40>
解題 初めて編纂された幸徳秋水の全集で、日本社会主義運動の先駆的思想家・幸徳秋水の文筆活動
の全貌がほぼ明らかになる。単行本として刊行されたものにとどまらず、無署名の新聞・雑誌掲載記
事や書簡、住所録なども収録している。
内容
第1巻 自由新聞[自由新聞に掲載されたもの6篇(1894 年)]めさまし新聞[めさまし新聞に掲載されたもの
3篇(1895 年)]中央新聞論説[中央新聞に掲載された翻訳小説・論説など 20 編(1895~1898 年)]19 世紀
と 20 世紀[1894~1900 年に雑誌等に掲載されたもの 19 編]團團珍聞茶説1~[團團珍聞の茶説 116 篇(1897
~1901 年)]
第2巻 萬朝報論説1~3[『万朝報』の論説 156 篇(1898~1900 年)]
第3巻 大逆無道録[『千代田毎夕』に掲載された『廿世紀之怪物帝國主義』の習作とも言える論文3点(1900.11~1901.2)]廿世紀之怪物帝國主義[警醒社書店 1901 年]萬朝報論説4[『万朝報』の論説 84 篇(1901
年)]社會主義の大勢[その他の新聞・雑誌に寄稿した文章8篇]
第4巻 萬朝報論説5~6[『万朝報』の論説 133 篇(1902~1903 年)]社會問題の歸趣[その他の新聞・雑誌
などに発表した論文・演説速記録等 19 篇(1902~1903 年)]社會主義神髄[朝報社 1903 年(および附録
5篇)]
第5巻 週刊『平民新聞』論説他[『平民新聞』、『直言』の論説 79 篇(1903~1905 年)]共産黨宣言[1904 年
の『平民新聞』掲載のものと 1906 年『社会主義研究』掲載のもの2篇]撃石火[『平民新聞』に書き記した
社会寸評 163 篇(1903~1905 年)]
第6巻 狂瀾餘沫[訪米に際して書かれた論説 15 篇(1906 年)]余が思想の變化[直接行動論を主張し始めた
時期の論説等 25 篇(1905~1906 年)]革命奇談神愁鬼哭[隆文館 1907 年(レオ・ドヰッチ(レフ・デイ
チ)「シベリアの十六年」の抄訳)]東京評論・海南評論[1907 年~1908 年に発表された論説等 32 編]自
由思想[1909 年~1910 年に発表された論説等 13 篇]獄中手記[大逆事件で起訴された後に書かれたもの
2篇]
第7巻 経済組織の未来(社会的総同盟罷工論)[秘密出版 1907 年(アーノルド・ロラー「社会的総同盟
罷工論」の翻訳)]無政府主義と新勞働組合[『日本平民新聞』1908 年2月5日~20 日(エリンコ・マラ
テスタ「無政府主義と新労働組合」の翻訳)]麺麭の略取[平民社 1909 年(ピーター・クロポトキン「麺
麭の略取」の翻訳)]
第8巻 評伝[「兆民先生行状記」「小山久乃助君を哭す」「社会民主党建設者ラサール」25 篇]雑纂[先輩・知
己の著書への序跋の類、書評など]基督抹殺論[丙午出版社 1911 年]漢詩[秋水の著作・原稿・書簡・
日記・書幅にあった漢詩]
第9巻 日記[「後のかたみ」(中江兆民学僕時代(1889 年~1890 年))、「時至録」(『万朝報』論説記者時代(1899
年8月~12 月))、「記事(渡米日記 他)」(1905 年~1906 年のアメリカ旅行の日記と帰国後、1907 年土佐中
村に帰省するまでの主要な事歴の記録)]書簡[1890 年~1911 年]年譜[誕生から 1901 年末までの履歴を
記した自筆の年譜]受信人別書簡索引
別巻1 幸徳秋水についての論作[秋水の直接かかわり合いをもった 21 人の回想記]
別巻2 演説草稿[1902 年頃の演説草稿]資料補遺[論稿 14 編、漢詩4編、書簡 18 通]青白眼[秋水自筆
の住所録]書評[秋水自身が整理していた『社会主義神髄』『兆民先生』についての書評]年譜 著作目録
家系図 印譜 参考文献 幸徳秋水全集人名索引 幸徳秋水全集正誤表
補巻 大逆事件アルバム 幸徳秋水とその周辺[幸徳秋水や「大逆事件」その他の出来事等の写真集]